長椅子で眠ってしまった彼に、毛布をそっとかける。
この人に仕えると決めてから、どれだけ経っただろう。
「……セラ」
「あ、ルック様……起こしてしまいましたか?」
「いや……ありがとう」
セラは、いいえ、と微笑んだ。
「……セラ、僕についてくれば、君まで背徳者になる。今ならまだ……」
「ルック様!セラは……セラは貴方についていくと誓ったのです!」
セラは目に涙を滲ませながら、ルックにすがりついた。
「しかし、セラ……」
「お側に……居たいのです。セラを、お側に置いてください……」
ルックは、沈痛な面持ちでセラを見つめた。
「貴方を愛することは……罪ですか?」
セラは必死に訴える。
「そうじゃない……そうじゃないんだ。セラ。ありがとう。君の気持ちは嬉しいよ。けど……」
「ならば、それならば、愛する人の……ルック様の側に居ること、それがセラの幸せです……」
セラはルックの手をとり、自分の頬にあてた。
「どこまでも……ご一緒致します……」
「セラ……済まない……」
「なぜ謝るのです?これは、セラが自分で決めたこと。ルック様が謝ることなど……」
「僕が、そうしないと気が済まないんだ」
「……はい」
セラはやわらかく微笑んだ。
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